ささやかな幸せと言うけれど。
ささやかって、
すごいことやで、と思う。
ささやかからほど遠い人生だと、
ささやかという幸せを渇望する。
そんな期間があった。
ささやかでいいと願った。
そうして、今は
「ささやか」がたくさん積み重なって
ゆるぎない幸せがある。
ささやかからほど遠いと思っていたけれど
実はその中にささやかな幸せはたくさんあったのだと
気付かなかった自分は
未来のことばかり考えて怖がっていた。
幸せなんて、人が今幸せだと思えば幸せなのだから、
追いかけることも
目指すことも
必要ない。
ただ、育てる。
今、ここに。
3匹のコブタのレンガの家のように
積み重なった「ささやか」は
どんなオオカミが来ても
壊れない、強固な「ささやか」の集まりになる。
その中に住んでいれば
きっとずっと
私が私でいられるような気がする。