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てのひら。


私がお腹に宿ったときに、母が願ってくれた。

「五体満足で生まれてきますように」

そしてありがたいことに、私は五体満足で生まれてきました。

身体のすべてに感謝の日々。

だけどとりわけ感謝なのが、この「手」なのです。

生まれてから、色んなことをしてきた私の手。

そしてある日を境に、私の手は「育てる手」に変わりました。

15年前、長女が生まれたときからです。

今まで歩くときは宙を遊んでいた手に

小さなぷくぷくの手が繋がれるようになり

いつしかこの両手に2人の娘の手が繋がれるようになり。

育てる手。

守る手。

脳から出される指令に従い、ただ、「作業する手」からの変化。

そして、その私の「育てる手」が

時々私より大きなてのひらで「包まれる手」になるときもあります。

てのひらの温もりを感じる安心感、

てのひらに宿るコトバにならない思い。

てのひらを合わせる人がいる幸せ。

私のてのひらは小さくて、不器用で、決して大きくはないけれど

愛する者を守っていく

永遠の温もりでいたいのです。

ペタしてね

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